北アルプス‥‥‥剱岳(標高2999m)

2008年7月23日〜24日

雪と岩の殿堂 「剱岳」 
何カ所もの雪渓をトラバースし、岩場・鎖場を越えて山頂を目指します。

7:30 室堂バスターミナル → 8:05 雷鳥沢キャンプ場 → 9:45 剣御前小屋 → 11:00 黒百合のコル

  →11:30 一服剣 → 12:30 前剣 → 13:20 カニノタテバイ →   13:50 剱岳山頂 14:15 → 16:40 剣山荘
(泊)


京都発11時の夜行バスを利用することにしました
京都〜富山(JR)  富山〜立山(富山地鉄)  立山〜美女平(ケーブルカー標高差500m) 美女平〜室堂(バス標高差1,500m)
と乗り継ぐのが関西からの通常の経路ですが、夜行バスだと直通。 時間もかなり節約できます




室堂バスターミナル(標高2450m)を出発です
室堂に降り立つと、すぐ目の前には名水「玉殿の湧水」
のどをうるおし、今日の水を確保して、7時30分に出発




ガスのため視界は20メートル程度
晴れてくれることを祈ります




名所「みくりが池」にも雪や氷が残っています
晴れていればこの水面に立山連峰が映し出されて美しいそうですが‥‥
でも、少しずつ霧もうすれてきました




「みくりが池温泉」
日本最高所の温泉ということで有名です
今は通過するのみ




事前に調べたところでは、雷鳥平までは景色を楽しみながらの散策コースとのこと
けれど、実際に歩いてみると登ったり下ったりで、イメージが違います
雷鳥平まで、約180メートルの高度差を下り込んでいくことになります




下方に雷鳥平(標高2270m)が‥





ぐんぐんと高度を下げて‥‥





雷鳥沢キャンプ場
今日はテントの数も少なめ、登山者も少ないようです




称名川を渡り‥‥




雪渓の登りにかかります




雪渓をどんどんと登り






苦しい雷鳥坂を黙々と‥‥

やがて傾斜はさらに厳しくなります




振り返ると室堂平が同じ高さに
正面に室堂ターミナルが見えています




雷鳥坂の苦しい登りは次第に傾斜を増し、
ジグザグの急登をつめると、やがて別山乗越へと到着です





別山乗越(標高2750m)に建つ、剱御前小舎
小舎のご主人のHPはなかなか楽しいです

東映映画「劔岳点の記」の撮影班が宿泊していました
昨日はこのすぐ近くで仲村トオルさんのシーンが撮影されたそうです
偶然にも、撮影隊最終組の下山するところに遭遇!

撮影見聞録を立ち上げてくれました
是非お読み下さい  映画の完成が楽しみです




ここからガスのたちこめる剱沢に下り込みます






雪渓のトラバース
転倒したら止まりません 慎重に足を運びます
ガスの切れ間から剱岳が‥



ようやく剱沢のガスがあがってきました
雪渓の多く残る中、なかほどに
剱澤小屋が見えています







剱沢にあるもう一つの山小屋「剣山荘」も見えてきました
今日はここまでの予定でしたが、明日の予報もよくありません
「チャンスは今日しかないかも。体力も時間もまだ大丈夫」
姿を現した剱岳に誘われるように、
このまま登頂することを決心しました




剣山荘への下り道をやりすごし、
黒百合のコルのハイマツの中へザックをデポして、
サブザックを背に
一服剱(いっぷくつるぎ)へと登ります






一服剱からひとまず下り込みます





いよいよ前剱(まえつるぎ)への登りにさしかかりました





振り返ると、一服剱の頂のむこうに、剱沢が見えています
ガスがかかっているあたりが
剱御前
そのやや左が別山乗越





前剱の岩礫帯をのぼっていきます
このあたりは特に落石に気をつかいます





剱本峰からのびる岩峰も姿を見せてくれました





鉄製の橋を渡り、岩場をトラバース





いよいよ剱本峰への直登
中央の雪渓の上にかすかに見える人影
あそこが難所カニノタテバイです




先行している4人がカニノタテバイにはりついています
私はどうやら本日の最終登頂者になりそうです





カニノタテバイの取り付き点から見上げて、さあ登ります






途中から下を見ると、もしここで落ちたら‥
という怖さも出てきますね






さあ、難所は通過しました
体力もかなり消耗しています




後はこのゴロゴロとした岩礫を、空に向かってひたすら登り‥





ついに剱岳山頂に立ちました

山頂にあるプレートには2998mと2999mという両方の表記が‥
最近の調査で、最高点は2999mとされているそうです

山頂にあったはずの祠は無くなっていましたが、
このページ制作中の2008年8月1日に再び設置されたそうです

この後、下山中に一時強い雨に降られました
山荘に着いた頃には辺り一面に霧
やっぱり、今回の山行で登頂のチャンスはこのときしかなかったかもしれません

下山にも難所が待ちかまえています
カニノヨコバイと言われる岩壁のトラバース
確かに一歩目の足がかりがわかりにくい
それとスチール製の垂直梯子は、どうやって取り付いたらいいのか、ちょっと悩みました
様子はまた後日‥‥


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